2014年4月6日日曜日

022:姑獲鳥の夏★☆☆☆☆


初の京極夏彦作品。

妖怪や古来の風習とか、そういった系に造詣が深い作家だということです。作品リストを俯瞰してみても、そういった専門知識をふんだんに小説に展開されているというのがわかります。

この作品は彼のデビュー作であり、前職であるデザイナー時代に仕事の合間に書かれたものだそうです。見ていませんが、映画化にもなっています。

仕事の合間に小説書くなんて凄いなぁと思う反面、彼の様にやりきることが出来るかどうかなんだろうなとも思えます。とはいえ、勿論個人的に知っているわけではないですが、本書を読んでいて感じるのは努力しているという感じは全くしないということです。むしろ好きな分野を掘り下げて小説という形にアウトプットする行為が楽しくてやめられなくて困っている位の印象を受けます。それくらい独自の世界観が剥き出しになっている作品です。

ええと、ところで、私にとってはこの作品は今ひとつ楽しめるものではありませんでした。文庫版で読みましたが、クライマックスであろう下巻の中盤以降はかなり読飛ばしてしまいました。その剥き出しの世界観に共感できなかったということでしょうかね。
この辺りは、他の作品も読んでジャッジしたいと思います。

ともかく、自分の知らない不思議な世界を知るという面では、勉強というかもう少し知りたいなと思うきっかけにはなる得るかもしれません。

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※付箋から
「彼らは残虐非道の鬼になったり、極悪人や豪傑の判を押されたそのときに、遡って過去が出来たのだ
〜、歴史や風習や迷信とはこういうものなのかもしれませんね。その時に貼られたレッテルによって過去や未来をも変えてしまう・・・しかし、判が押されたり、レッテルが貼られるにはなんらかの原因がありますよね。そのあたりの仕組みが理解出来ると、いただけない過去を消す為の良いレッテルづくりもまた可能なのかもしれません。ネガティブにもポジティブにも展開可能というわけです。
そう言えばラベリング理論とかいうのを思い出しました。




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